7th HopeのBlog〜五線紙のすみっこ〜

おもにボカロ曲・DTMの制作に関することなど

心地よくコンパクトに(星あかりのパヴァーヌ その2)

はじめに

この記事はこちらの記事の続編です:

7th-hope.hatenablog.com

今回は「星あかりのパヴァーヌ」という曲のサウンド面について

 

構想段階

この曲の制作に取り掛かったのはたしか11月の後半でした
ゆっくりボカロ曲投稿祭2024夜」の2ヶ月前くらいですね

構想段階で考えたのは「コンパクトな曲にしよう(いろんな意味で)」という点でした
目を引くような派手さはないけれどなんとなく印象に残るような曲
小品」というとちょっとかっこ良すぎかもですがそんなものを目指して…という感じ

なのであまりあれこれと要素を詰め込まない方向で
楽曲の形式としては当初「A - B - A」のいわゆる小三部形式をイメージしていました(後述のように結果的にやや違った形になりましたが)

 

トラック少なめ

まず「コンパクトな曲」ということで音数が少なめ&編成もシンプルなのでトラック数が少ないです

ドラム&パーカッション類で約10トラックの他はベース1トラック、ナイロン弦のアコギ1トラック、ピアノパッド3トラック、ハープ1トラックにボーカル・ハモリ各1トラック[*]

以上で全てなので私の普段の曲に比べるとかなり少ないです…1/3くらい?

しかしトラックが少なければミックスは楽かと思いきやそうでもなく…
音数が少ないぶん細かい粗が気になりやすくてけっこういろいろ調整しました(まとめ切れたかというと怪しいですが)

[*]これら以外にグループトラックやエフェクトのセンド等は普通にあります

 

構成

構想段階では「A - B - A」の小三部形式をイメージしていましたが実際には

「A - B - A' - C」

という形になりました[†]

「A」と「A'」はコード進行ほぼ同じでメロも後ろ半分がほぼ同じ
また「C」は「A」および「A'」後半の進行と同じでメロとリズムに変化をつけたものなので「A''」と呼んでも良いようなもの
…なので小三部形式ではないもののそれに近い感じではあるかな

[†]細かく言うと1番では「A」と「B」の間に間奏が入りますが進行は「A」と同じでリズムを少し変えたもの(2番は「A」なしで間奏のあとすぐ「B」)

 

1番の「B」〜「A’」〜「C」までのメロ譜は下のとおり
この範囲にだいたい全ての要素が含まれます

 

テンポはBPM=90のミドルテンポで一定ですが単調になりすぎないよう「A」「A’」と「B」「C」とでビート感に変化をつけ

アレンジはシンプルに抑え、演出に相当する要素は「B」→「A’」の変わり目でアクセントとして変拍子のブレイクを入れ、そのあとハープを重ねたりしたくらい

といったところです

 

ゆっくりというよりは

この曲のBPMは上述のとおり90ですが私の感覚では特別ゆっくりというよりかは

「ちょうど心地よいくらい」

のテンポだと漠然と思っていました

私の他の曲と比べてどうなのか?ふと気になったので、昨年3月に配信リリースしたアルバム「カラフル・シンジケート」の収録曲10曲のBPMを確認して今作とともにBPM順に並べてみたらこうなりました↓
先頭の数字がBPM, カッコ内はアルバムの曲順です)

 

 88 PGF〜妄想彼女はフレンチトーストの夢を見た (8)
 90 星あかりのパヴァーヌ
 92 クラウドナインの高度 (4)
 94 スノードロップと明日への歌(英語ver.)(3)

 

115 ニケとリリエンタール (1)
118 帷子ノ辻で乗り換えて (6)
126 餞のロンド (7)

140 クロワッサンの想い出 (10)

 

170 虹とバーガンディー (2)
176 Almost Green (5)
178 環状線とレモネードの魔法 (9)

 

BPM=88〜94に「星あかりのパヴァーヌ」を含む4曲が集中しています
「ちょうど心地よい」組です

一方、BPM=170〜178というかなり速いテンポの曲も3曲ありますが…
 これら3曲はいずれも途中いわゆる「半テン」(=半分のテンポになること)するところがけっこうあります
半テン部分についてはBPM=85〜89ということになるので「半テンしたときちょうど心地よいテンポの曲」であるようです、特に意識していませんでしたが

 

おわりに

「星あかりのパヴァーヌ」という楽曲について今回はおもにサウンド面の背景を記しました
最後まで読んでいただきありがとうございます

 

楽曲リンク

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