7th HopeのBlog〜五線紙のすみっこ〜

おもにボカロ曲・DTMの制作に関することなど

piapro studioのアップデートでハマった話

 

はじめに

今回は制作の記録ではなく
Piapro Studioのアップデートでハマった(&なんとか現状復帰した…アップデートはできず)というお話です

Twitter等で類似のトラブルが報告されていますが現時点で開発元から修正対応はされていないようです

同様の症状に見舞われた人の参考になれば

 



動作環境

初めに私の環境ですが

OS: macOS 11.3.1 Big Sur (intel CPU)
DAW: Cubase 11 Pro
Piapro Studio(今回の現象発生前): ver.2.0.4.10
Piapro Studio NTは使用せず

なのでWindowsやM1 macの場合は直接の参考にならないかもしれません(類似の問題は起きてるようですが

 

発端

ことの始まりはこちらのツイート

SONICWIRE / クリプトン・フューチャー・メディアから Piapro Studio NT および Piapro Studio のアップデータ公開のアナウンスがありました

私はPiapro Studio NTは導入しておらず、さらに Piapro Studioは当然インストールしてあるもののここ2〜3年は主にVOCALOID5 Editorを使っているので急いでアップデートする必要は特になかったんですが(ぉぃ

 

 

問題発生

Twitterで相互FFの方がトラブってる話を聞いてちょっとトライしてみたところ
Piapro Studioのメニュー「ヘルプ」→「アップデートの確認」が選べない状態

すでにこの時点でクリプトン側も問題を認識して止めてたと思われます

 

今思えば ここでやめておけばよかったんですが…(-_ -);; 


アップデータを直接DLして適用を試みたところ下記のようにアップデート失敗↓

 

このときは単にアップデートできなかっただけかぁと気楽に考えてたのですが

 

実はこの時点で
Cubase自体は起動できるものの
Piapro Studioを使用したプロジェクトを読み込むとCubaseごと死亡する状態になっていました

 

なんとか復旧

VSTプラグインマネージャーからPiapro Studioを無効化しても改善せず
仕方なく初音ミクV4X同梱のPiapro Studioインストーラから再インストールしたところCubaseごと落ちる現象は解決

ただし「VOCALOID4 APIが正しくインストールされていません」と出てPiapro Studioはまだ使用できない状態

 

 

この症状を解決する方法は実は公式のQ&Aにありまして…

 

piaprostudio.com

 

これに沿ってVOCALOID APIのみ再インストールしたら旧ver.のPiapro Studioが使用できる状態に復旧しました

具体的には上記Q&Aのとおりですがmacの場合は

  • 適当なVOCALOID4ライブラリのインストーラを起動
  • インストールの種類で「カスタマイズ」を選択
  • VOCALOID4 APIのみにチェックを入れてインストール

です

 

 

おわりに

以上で元の状態には戻りましたが修正版のリリースが待たれます

今日のところは取り急ぎこんなところで
参考になれば幸いです

 

追記(2022/05/26 22:40)

本日午後になってPiapro Studio 2.0.5.0から旧バージョンへロールバックするためのインストーラが公開されました

私が上記↑に書いた内容はあくまで昨夜時点で私がとった復旧手順にすぎません

 

アップデートによって問題が発生している方は下記↓の手順に沿って旧バージョンに復旧してください

sonicwire.com

素晴らしきハーフタイムシャッフルの世界(帷子ノ辻で乗り換えて その3)

 

はじめに

この記事では、先日投稿した「帷子ノ辻で乗り換えて」という曲のビート(リズム)に関して記します
記事の後半ではDTMにおけるシャッフルビートの考え方についての私見も少々

 

なお「帷子ノ辻で乗り換えて」については先日、歌詞の背景に関して以下2つの記事をupしています
今回は直接的に続編というわけではないですがこれらも見ていただければ

 

7th-hope.hatenablog.com

 

7th-hope.hatenablog.com

 

ハーフタイムシャッフルと普通の(?)シャッフル

帷子ノ辻で乗り換えて」という曲はハーフタイムシャッフルのリズムなのですが
最初にハーフタイムシャッフルって何?ということとそれ以前に普通の(?)シャッフルについて

簡単に言えばシャッフルとは「跳ねるリズム」のこと

そして普通のシャッフルは8分音符が跳ねるリズム

対してハーフタイムシャッフルは16分音符が跳ねるリズム

です

 

代表例

まず先に普通のシャッフルの例を挙げると
いわゆるモータウンサウンドの代表曲であるシュープリームスの「恋はあせらず」(You Can't Hurry Love: 1966)とかビートルズのデビュー曲 Love Me Do (1961)とかあるいはシャッフルビートのピアノバラードであるカーペンターズの「遙かなる影」(Close to You; 1970)とか…

日本のポップスだと嵐の「Happiness」(2007), いきものがかり「キミがいる」(2010), aiko「桜の時」(2000), 桑田佳祐「悲しい気持ち(JUST A MAN IN LOVE)」(1987)とか…キリがないのでこれくらいにしておきますが

 

一方ハーフタイムシャッフルの曲というと
代表例としてよく挙げられるTOTOの「ロザーナ」(1982)はじめ, ジャミロクワイのVirtual Insanity (1996), オアシスのDon't Look Back in Anger (1996), マルーン5Sunday Morning (2005)などなど…

J-POP/邦ロックでは宇多田ヒカル「Automatic」(1998), スピッツの「チェリー」(1996)「ロビンソン」(1995), 椎名林檎「本能」(1999), 「丸の内サディスティック」(同), GReeeeN「キセキ」(2008), あいみょんマリーゴールド」(2018), King Gnu「白日」(2019)…

 

とまぁどちらも挙げればいくらでも出てくるのですが

普通のシャッフルの曲は一聴して跳ねてるとわかるのに対して
ハーフタイムシャッフルの場合はわかりやすいのもある一方で中にはあ〜よく聴けば跳ねてるかな?という感じのもあります

これは16分音符が跳ねる以上必然的にリズムが細かくなるために、テンポにもよりますが100%完全には跳ねず「シャッフル気味」(70%くらいとか50%くらいとか)となっている曲が多いため

上に挙げた中だと特に「ロビンソン」は112BPMくらいの比較的アップテンポということもあり若干跳ねてるかな〜レベルなので「チェリー」と違ってハーフタイムシャッフルの例として挙げられることはあまりないようです

どれくらいの跳ね具合が心地よいかはテンポだけでなくアレンジや編成にも依存しケースバイケース、千差万別といったところですが、ハーフタイムシャッフルの曲は上記の理由から90〜100BPMくらいのミディアムテンポでゆったりしたノリの曲が多い傾向があります

なおシャッフルしてるかどうかわかりにくい場合は再生速度を落とすとわかりやすくなります(YouTubeなら0.75倍にする等)

 

私の曲の場合

さて私7th Hopeの曲の場合
先日投稿した「帷子ノ辻で乗り換えて」がハーフタイムシャッフルではあるのですがテンポが118BPMとハーフタイムシャッフルとしては比較的速めということもあり一聴して跳ねてる印象はあまり感じないと思います(ちなみに後で説明しますがシャッフル度合いは50%)

でもこの曲の場合はこれくらいが心地よいというか自然…私がそのように判断したのですが(もとより制作の初期段階からそのように作っていました)

ちなみに私の楽曲だと以前紹介した「スノードロップと明日への歌」「クラウドナインの高度〜silver lining〜」の2曲がともに93BPMと比較的ゆったりめのハーフタイムシャッフルとなっています(この2曲は4部作の序章と終章で対になっているためビート感も合わせてある)

 

DTMにおけるハーフタイムシャッフル

人が演奏する場合にはハーフタイムシャッフルであれ通常のシャッフルであれその楽曲にとって心地よいと思われる跳ね具合で感覚的に(かつ実際には計算した上で)演奏するわけですが、DTMの場合には演奏をMIDIデータとして取り込んで修正していく場合でも最初から手入力で打ち込む場合でも跳ね具合を制作者がコントロールする必要があります

Cubaseの例

こちらのスクリーンショットは「帷子ノ辻で乗り換えて」の最初のAメロ直後の間奏部分(シンセストリングスのコンピング)ですが、よく見るとグリッド(縦線)の間隔が均等でないのがわかります
細い縦線が16分音符の位置を表しますが16分のオモテ拍とウラ拍の長さが同じではないからです

 

 

私が使用しているDAWCubaseなのですが、Cubaseの場合1拍(=4分音符1個)を480tickで表現するためシャッフルしない場合は16分音符1個がオモテ拍・ウラ拍とも120tickとなります(このようにまったく跳ねないビートをイーブン(even)と呼びます)
一方、100%跳ねる場合はオモテ拍とウラ拍の長さが2:1すなわち 160tick:80tickとなります

そしてこのちょうど中間、オモテ拍:ウラ拍=140tick:100tickとなる場合を50%シャッフルと呼びます(60%とか75%とかも同様に計算できます)

Cubaseではこの設定をクオンタイズパネルで行います([編集]メニュー→[クオンタイズパネル])
「グリッド」でシャッフルの単位を指定し(ハーフタイムシャッフルの場合は16分音符)「スウィング」で跳ね具合を指定して保存しておけば編集画面からいつでも呼び出すことができ、これによってグリッドの間隔が変わります

 

 

もちろんシャッフルを50%に設定しても75%に設定してもすべての演奏をこれにピッタリ合わせないといけないことはなく、あくまでその楽曲における跳ね具合の目安です
パートによって、あるいは他のパートとの兼ね合いによってベストなタイミングが設定したグリッドのとおりでないことはあり得ます…要はイーブンの場合と同じ

 

シャッフル度合いを意識すべき理由

ここからは私の個人的見解なのですが

DAWを使用して(すなわちDTMで)打ち込み主体で楽曲を制作する場合は最適なシャッフル度合いを意識したほうが良いと思います…高速ビートの激しい楽曲しか作らないなら別ですが、そうでなくミディアムテンポの楽曲を制作することがあるならば

 

とくにハーフタイムシャッフルの場合

シャッフルする(100%)  or  しない(0%すなわちイーブン)の2択ではなく

最適な跳ね具合はたいていの場合その中間のどこか(50%とか70%とか80%とか...)にあるためです

ハーフタイムシャッフルの場合90BPMくらいの比較的ゆったりしたテンポであっても、100%シャッフルにしてしまうとどことなくセカセカした雰囲気になって人が心地よく感じるノリとはなんか違う…ということが往々にしてあります

逆に16ビートのミディアムテンポの曲をイーブンで作ってみたけどなんかしっくりこないということもあるかもしれません

したがってイメージしているビート感がイーブンなのかそれともシャッフルなのか、そしてシャフルであればどの程度の跳ね具合がベストなのか…といったことまで意識することが望ましいです

…といってもきっちり何%がベスト!と決められるものでもなく、大雑把に言ってしまえば50%〜70%くらいがいい感じであることが多いです
要は100% or 0%だけが最適解ではないよって話
譜面ではイーブン(=普通の16分音符)か100%シャッフル(=16分三連)しか表せないですが実際にはその中間もあるわけです

 

おわりに

ここまで読んでくださりありがとうございます
帷子ノ辻で乗り換えて」という楽曲に関連してハーフタイムシャッフルというリズムに関するお話でした

 

楽曲リンク

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抹茶ラテと小さな嘘(帷子ノ辻で乗り換えて その2)

 

はじめに

この記事はこちらの記事の続編です:

7th-hope.hatenablog.com

 

歌詞はこちら:

7th-hope.hatenablog.com

 

そういえば英文タイトル

前回書き忘れたのですがこの曲「帷子ノ辻で乗り換えて」の英文タイトルについて

YouTubeは海外からのアクセスも多いので英文タイトルも併記しているのですが
この曲は Katabiranotsuji Rendezvous としています

曲名を直訳すれば Katabiranotsuji Connection あるいは Katabiranotsuji Transfer あたりが順当ですがそれだとなにか味気ないので…

rendezvous(ランデブー)は「待ち合わせ」という意味なので歌詞の内容とは異なるのですが
この曲の歌詞のその先の展開として、月に託した願いが届いてそんな未来が訪れるのもいいかな?という想像or願望を込めてあえてこうしました

 

舞台は嵐山へ

抹茶ラテと小さな嘘

さてこの曲の2番では嵐山の駅に着いてカフェに向かいます

いつもと違う 駅に着いた 午後6時
人混み抜けて
お気に入りのカフェ 抹茶ラテ お砂糖抜きで
背伸びしてみたけど そんな苦くない
泡の向こうに月が ホラ昇る

動画に使ったこの写真は投稿のおよそ一週間前、もう動画つくり始めねば…というギリギリの時期に撮影したもの

場所はeX cafe(イクスカフェ)という嵐山エリアではたいそう人気のあるカフェというか甘味処…私が行ったのは平日の夕方、閉店時間に近かったこともあってすいていましたが曜日・時間帯によっては満席となることも多いです

ちなみに対応してくれたスタッフさんがとても可愛らしい方でした♪(≧∇≦)\( ̄▽ ̄;)オイ

 

ただ動画のこのシーンには嘘が含まれていて…

この抹茶ラテはお砂糖抜きではないのです(爆)

 

..............嵐山でお砂糖抜きの抹茶ラテが味わえるお店を知ってはいるんですが (ゴニョ

 

そこはコロナ禍の影響で長期休業していて
この日以外にも何度か嵐山へ足を運んだのですが入店かなわず (-_-);;;

 

ひょっとしたらこちらのお店もお願いすれば砂糖抜きにしてもらえるのかもしれませんがそこは未確認

 

嘘ついでに(?)もう一つ白状すると

歌詞のとおり午後6時に嵐山の駅に着いてからこちらのお店に行っても入れません…6時閉店だからです(たしか5時半ラストオーダー)

 

ただ、歌詞が午後6時なのには理由があって

一年に一度きりの
ストロベリームーンの夜
今夜はだから
帷子ノ辻で乗り換えて 寄り道して帰ろう

こう歌ってますが「ストロベリームーン(※)」というのは「6月の満月」のこと

そして今年、2022年の場合ストロベリームーンは6月14日
夏至も近いこの時期は日没時刻は遅くそして月が出る時刻も遅く

こよみの計算 - 国立天文台暦計算室 によれば2022年6月14日の京都は日没時刻が午後7時12分、そして月の出は午後7時14分

なので抹茶ラテを味わってから満月に願い事をするなら午後6時に着くくらいが自然…
さらに付け加えるならば当初想定していたお砂糖抜きOKのお店は午後7時閉店なのでここだったら無問題…

とまぁほとんどの人にとってはどうでもいいことに関しての言い訳でした

 

(※)野いちごの収穫時期にあたるためこう呼ばれるらしく、べつにいちごのように赤く見えるとかではありません; なおストロベリームーンには恋を叶えてくれるという俗信があったりもします

 

そして渡月橋

歌詞では抹茶ラテをいただいたあと橋の上から月にというか月光の道(水面に反射する月の光)に願い事をします

月のほとり 橋の上から
月光の道に願いかけたら
振り返らずに駆け出す

このシーンは抹茶ラテの翌日ふたたび嵐山に出向いて撮影したもの…ちょうど満月しかも快晴だったのでラストチャンスでした(前日は雲が厚くて撮れなかった)

曲の中では特に明言してませんが嵐山の駅の近く、桂川にかかる渡月橋(とげつきょう)です

 

暗いうえにそもそも橋の上から撮ってるので動画には橋自体は写ってませんが嵐山といえばここ!的な感じでよく紹介されるこの橋です↓(こっちの写真は昨年9月撮影)

 

振り返らずに駆け出す」という一節にもいちおう意味があって
渡月橋には「渡る途中で振り返ってはいけない」という言い伝えがあるのです

 

嵐電の嵐山駅からみると渡月橋を渡った対岸、すこし歩いたところに法輪寺というお寺があります
法輪寺には「十三まいり」という伝統行事があってこれは数え年で13歳になった子が大人になるために知恵を授けてもらって厄払いをする、というものなのですが
お参りのあと渡月橋を渡り切るまでの間に後ろを振り返ったらせっかく授かった知恵を返すことになる

とまぁそんな言い伝えというか設定?がありまして

 

この曲では月に願い事をしたのであって十三まいりとはべつに関係ないのですが
渡月橋=振り返ってはいけない」というイメージからこのフレーズが生まれました

 

法輪寺の山門↓ 本堂はこの長い石段を登り切った先にあります(2019年1月撮影)

 

おわりに

ここまで読んでくださりありがとうございます
前回に続いて「帷子ノ辻で乗り換えて」の歌詞に関連するエピソードでした

楽曲の音楽面に関係する話は次回…次回こそ(たぶん

 

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【歌詞】帷子ノ辻で乗り換えて

この曲に関する記事はこちら:

7th-hope.hatenablog.com

 

 

帷子ノ辻で乗り換えて by 7th Hope

君が聴いてるって偶然知った曲を
プレイリストにこっそり追加してみたりとか
ちょっと渋目のポンプフューリーがクールだな
って遠くから見つめたり そんな日常

窓の外 朝の日差しは 真夏の気配で
聞き慣れたアナウンスの声
ゆるやかにカーブ過ぎたら
画面を閉じて

帷子ノ辻で乗り換えて 君の背中を探す
いつもどおり ドア近くの定位置
確認したら
窓ガラス越しに 映る横顔をチラリ
君の視界の隅 ギリギリの角度
計算してたら ため息で曇った

君のとなりを一緒に歩く夕暮れ
きぬかけの路 勝手にイメージしてみたりとか
そんなとき不意に 一瞬 目が合って焦って
挙動不審じゃないよね? とかそんな日々だ

繰り返すだけの毎日 きっかけ欲しくて
一年に一度きりの
ストロベリームーンの夜
今夜はだから

帷子ノ辻で乗り換えて 寄り道して帰ろう
いつもと違う 駅に着いた 午後6時
人混み抜けて
お気に入りのカフェ 抹茶ラテ お砂糖抜きで
背伸びしてみたけど そんな苦くない
泡の向こうに月が ホラ昇る

月のほとり 橋の上から
月光の道に願いかけたら
振り返らずに駆け出す

帷子ノ辻で乗り換えて 君の背中を探す
いつもどおり ドア近くの定位置
確認したら
窓ガラス越しに チラ見するのはもうやめて
君の視界の中 さりげなく入る
今はまだ風景の一部だけれど
京紫色 揺れる想い乗せて今日も
進むレールの上 めぐる季節
月に託した願い いつか届け

嵐電ショートトリップ(帷子ノ辻で乗り換えて その1)

はじめに

先日投稿した「帷子ノ辻で乗り換えて」という楽曲について

(注)今回、音楽面の話はほぼ(全く?)していません…が歌詞に関係する内容ではあるので…音楽面のことは日をあらためて書く予定です(たぶん

楽曲リンク

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歌詞はこちら:

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この楽曲について

動画でも解説しているのですがこの曲は京都市内を走る「嵐電(らんでん)」が舞台となっています
そして「帷子ノ辻」は嵐電の駅のひとつ

この曲の制作は2月末くらいに始めたのですが「帷子ノ辻で乗り換えて」という曲名だけはそれよりずっと前、去年の秋くらいには決まっていて、なんとなくの歌詞のイメージというか歌詞になる前段階の場面設定も構想していました

嵐電

私は大阪在住ということもあり、嵐山方面に出かけたり北野天満宮に初詣に行ったり、他にも有名な神社仏閣を訪れるために嵐電を利用したり…といったことがこれまでにもあり嵐電には比較的なじみがあるのですが
沿線は観光地や見所がたくさんある一方で生活感も感じられ、さらには一部区間は併用軌道(いわゆる路面電車ですね)だったり、1両もしくは2両というこじんまりした編成だったりという雰囲気も相まって独特な魅力のある路線ですね…手軽に小旅行の気分が味わえる感じ

ところで3月まで放送されていた朝ドラで嵐電がたびたび登場していたそうですがそこは意識してませんでした…っていうか知らなかった…テレビまったく見ないもので(特に信念があってとかでは全然なく単にやりたいことに対して時間がなさすぎるためです)

かたびらのつじ

ところで「帷子ノ辻」…知らないと読めないですね( ̄▽ ̄);;;
「帷子(かたびら)」は他でも地名で使われてたり地域によっては姓としても存在するとか
あと古文に詳しい人は聞いたことあるかもですね

動画内で説明しているとおり、嵐電の路線図はこのようになっていて…

帷子ノ辻嵐山本線北野線との乗り換え駅となっています

この曲の主人公は

  • 毎朝、帷子ノ辻で乗り換えること(1コーラス目)
  • 寄り道して着いたいつもと違う駅が嵐山であること(2コーラス目)

から
朝、四条大宮方面から乗車して帷子ノ辻北野線に乗り換える(帰りはその逆)のが普段のコース
であることがわかります

なので北野線沿線にあるキャンパスに通う学生の設定、と思っていただければと

 

ゆるやかにカーブ過ぎたら
画面を閉じて
帷子ノ辻で乗り換えて 君の背中を探す

 

ちなみに動画内のこのシーン↓は太秦広隆寺を出て帷子ノ辻に到着する直前のカーブ(なおこの記事冒頭の動画サムネ絵でウナちゃんの後ろに見えているのが広隆寺です)

 

そしてこちら↓が帷子ノ辻の駅構内

これは嵐山本線のホームから撮影したもので向こうに停車しているのが北野線の車両
嵐山本線から北野線へは奥に見える構内踏切を渡って乗り換えることになります

 

難読駅名あれこれ

これも動画内で紹介していますが嵐電には難読駅がたくさんあります
中でも最強なのは

西院」と書いて「さい

…えっどゆこと???( ・∇・)

すぐ近くの阪急の駅は「さいいん」と読むのですが…(困惑

 

あと「車折神社(くるまざきじんじゃ)」もなかなかの強者ですね
曲には出てきませんが車折神社は芸能の神様を祀る神社としても知られています
こちらは三年ほど前に初詣に行った時の写真↓

 

北野線方面はというと…

歌詞では後半は嵐山方面が舞台となるものの北野線沿線についてはほとんど触れてませんが
実は2番の最初のあたりに1カ所だけキーワードが出てきます

 

君のとなりを一緒に歩く夕暮れ
きぬかけの路 勝手にイメージしてみたりとか

 

きぬかけの路」というのは北野線の線路から少し北に離れたあたり、金閣寺から龍安寺(りょうあんじ)を経て仁和寺に至る道路です

こちら↓は龍安寺の門のひとつ
きぬかけの路を隔てて境内からは少し離れた場所できぬかけの路からは少しだけ奥に入ったところになります

この写真は去年の9月にこの曲の構想を練り始めたときに撮影したうちの1枚
動画には使いませんでしたがこのときのイメージも歌詞に反映されています

 

おわりに

つらつらと書いているうちに結構な長さになってしまいました
嵐山方面のことについてまだ触れていませんが今回はこのあたりで続きは次回に

 

【歌詞】イニシャルMの残像 (DnB remix)

この曲に関する記事はこちら:

7th-hope.hatenablog.com

 

イニシャルMの残像 by 7th Hope

イニシャルM 一文字だけで
まだ先頭に現れる
君の名前を見て 胸が粟立つ画面にも
今では慣れたけど

昼と夜を越えて交わしてたメッセージ
いつからか途絶えたまま
こうして徐々に離れてくのかな?

雲間に架かる天使の梯子から
君の歌が聞こえた気がしたけど
今ならまだ後戻りできるだろうか?
そんな勇気なくしてしまった
伝える言葉さえも見つけられず
この街で ひとり

マロニエ並木 人混みを抜けて
たどり着いた 丘の上
教会のテラスから雲を見上げて問う
君は今なにを見てるの?

どんな言葉並べても 虚しくて不自然で
希薄化していく
君が目の前にいた日々の現実感

自分は飛べる いつか飛べるはず
そう信じでここへ旅立ったけど
今ではまるで世界から切り離された
エトランゼ 認めたくないけど
トパーズ色にかすむ地平線の
向こう側 何があるの?

世界が終わればなんて考えても
明日は変わらずにやってくる

 

雲間に消えた天使の梯子にさえ
面影を探してしまったけど
君とは二度と会うことはないんだと
分かっている 分かっていた

今でも消えることなく
イニシャルMの残像が
不意に現れて
手のひらの上 僕を嗤うようだ
眠れない夜に

イニシャルMの残像 (DnB remix)

はじめに

先日投稿した「イニシャルMの残像 (DnB remix)」という楽曲について書きます

f:id:seventh_hope_1729:20220123200917p:plain

楽曲リンク

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ニコニコ動画

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ピアプロ(楽曲&歌詞)

piapro.jp

 

この楽曲について

この曲は2017年9月に投稿した曲のリメイク版です
そして以前こちらの記事↓で紹介した「スノードロップ四部作」の第2章となる楽曲です

7th-hope.hatenablog.com

 

この曲の原曲版では、制作当時の技術不足もあってイメージどおりに仕上げられずいつかリメイクしたいと思っていました

なので今回タイトルに「DnB remix」とついていますが、原曲に対する別バージョンをつくったというよりは今回のリメイク版のほうが当初のイメージに近い、いわば完成版の位置付けです

ちなみに原曲版はこちら:

 

今回の「DnB remix」ではアレンジを全面的に見直し、ドラムとベースを完全にゼロから作り直しました
さらに他のパートもごく一部を除いてほとんどすべて新たに作ったものです
テンポも少し上げていて、原曲では158BPMだったのを162BPMに変更しています

ベースは最近導入したLoopmasters PluginsのBass Masterというシンセベース音源を使っています(Plugin Boutiqueの年末セールで安く買えた…Bass Master本体+Expansion Pack4種のセットで税込£48.99 GBP(=63%OFF))

タイトルに「DnB remix」とつけたとおりDrum 'n' Bass風のアレンジになっていますが上述のとおりこれが元もとのイメージに近い形です

 

ミニアルバム

YouTubeニコニコ動画に投稿した動画の最後にクロスフェードをつけたとおり、この曲を含む「スノードロップ四部作」を収録した4曲入りミニアルバムを1/29にリリースします
Apple Music, Spotifyなど主要配信サービスから配信される形となります

  1. スノードロップと明日への歌 2021 ver.
  2. イニシャルMの残像 (DnB remix)
  3. タルト・タタンにさよなら
  4. クラウドナインの高度 〜silver lining〜

詳細はまた後日

 

おわりに

自作曲「イニシャルMの残像 (DnB remix)」の制作について記載しました